韓国法相の親族を横領容疑で逮捕…ソウル中央地検
　読売新聞：2019/09/14 20:09 

チョ国氏（聯合ＡＦＰ時事） 【ソウル＝建石剛】

ソウル中央地検は１４日、韓国のチョグク法相の親族で、チョ氏の「家族ファンド」を運用する会社の実質的所有者の男（３６）を横領などの容疑で逮捕した。チョ氏を巡る一連の疑惑で、逮捕者が初めて出た。

　男は、検察の捜査が本格化する直前に海外逃亡していた。１４日未明に帰国し、インチョン空港で、会社資金の横領などの疑いで逮捕された。検察は、男が海外から韓国内の関係者に「チョ氏と共倒れせざるを得ない状況だ」などと口裏合わせを求めた通話記録も押収している。

　検察はファンド運用会社の代表と、運用会社が投資した街路灯関連機器製造会社の代表の逮捕状を裁判所に請求したが、１１日に棄却されていた。検察は、疑惑の中心は今回逮捕した男とみており、韓国紙は「捜査に弾みがつく」と一斉に報じた。

　チョ氏は２０１７年５月のムンジェイン政権発足直後、大統領府民情首席秘書官に就任した。チョ氏の妻や子供２人ら親族６人は２か月後の７月、計約１４億ウォン（約１億２０００万円）をファンドに出資した。運用会社は、このほぼ全額を製造会社に投資していた。製造会社は多数の公共工事を受注して売り上げを１年間で約７割増やしており、チョ氏との関連が疑われていた。

　チョ氏は今月９日の法相就任後も連日、検察改革の必要性に言及し、法務省に検察の捜査権限縮小などを指示している。チョ氏は１４日にも「全般的に検察内部の文化と制度を変える必要がある」と発言していた。男の逮捕で進むとみられる検察の捜査によっては、チョ氏と文政権は苦境に立たされる可能性がある。
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［ワールドビュー］日本を見失う韓国…ソウル支局長　豊浦　潤一 2019/09/15 05:00
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　日本が韓国に対する輸出厳格化措置を取った７月初旬、韓国政府関係者が「安倍政権は、韓国のレジームチェンジ（体制の転換）を狙っているのだろう」と聞いてきた。

米国と北朝鮮の話ならともかく、日韓関係で体制転換という言葉を聞くことになるとは思わなかった。

　「日本の措置には、韓国経済を攻撃しようという明らかな意図がある」
　「我々は二度と日本に負けない」

ムンジェイン
大統領の８月２日の発言からも、疑心暗鬼になっていることがうかがわれた。日本の措置が、寝耳に水だったことで冷静さを失ったのだろう。

　文政権の出方は、韓国のメディアですら予測不能になりつつある。日韓軍事情報包括保護協定（ＧＳＯＭＩＡ）の破棄を８月２２日に決定した際、ある大手メディアの編集局幹部は「我々は青瓦台（大統領府）のことを全然わかっていなかった。気合を入れて取材しろ」と発破をかけたという。

　文政権の対日外交が迷走する根本的な原因を、徴用工など個別問題を離れて考えてみた時、韓国の外交官が語った一言を思い出す。

　「我々は、日本が友なのか敵なのかパートナーなのかわからなくなる時がある」
　ある駐日大使経験者は「日本に無関心な文政権がその答えを悟るのは、日韓関係が落ちるところまで落ちてからかもしれない」とあきらめ顔で語った。

　韓国は、日本を見失いかけているのかもしれない。そこには、日韓を取り巻く東アジア情勢が激変したことで、日韓それぞれの世界観と国益にずれが生じたことが影響しているのではないか。

　韓国の高度経済成長を支えてくれた隣国という日本像は、韓国経済が停滞期に入って２０年が過ぎ、遠い過去のものとなった。

　中国への貿易依存度が高い韓国は、中国の膨張阻止を重視する日米とは一線を画している。対北政策をめぐっても、日本の圧力重視策は、文政権の融和路線とそぐわない。

　文政権から漏れてくる安倍政権に対する不満は、歴史問題に劣らず、北朝鮮に関するものが少なくない。

キムヒョンジョン
大統領府国家安保室第２次長は８月２日、日本が米韓合同軍事演習の延期に反対するなど「（朝鮮半島の）平和プロセスの障害を作り出した」と記者会見で公然と非難した。

　日韓関係の基盤となる１９６５年の日韓請求権・経済協力協定はむろん、堅持すべきだが、それだけでは友好関係が維持できなくなっているのが現実だ。

日韓は、お互いの戦略の違いを認めながら、次世代産業の育成にむけた技術協力、北朝鮮の非核化、米中対立への対処などについてどんな共通の利益を見いだせるのか探る時が来ている。
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https://www.youtube.com/watch?v=lM2ec7AuGt0

【教えて！ワタナベさん】世界は変わる！韓国サムスンが危ない理由[桜R1/9/8]

5分間ニュースクッキングとは？ 今注目の作家・渡邉哲也氏が、世間を賑わす話題のニュースの本質やポイントを5分で分かり易く解説！ 出演：渡邉哲也（経済評論家） ※ Twitterを通じて「#教えてワタナベさん」でご質問をお寄せ ...
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「韓国企業19社、格付け相次ぎ下方修正の可能性」

　世界的な信用格付け会社、スタンダード・アンド・プアーズ（S＆P）に続き、ムーディーズ・インベスターズ・サービスも韓国企業の信用格付けの下方修正を警告した。

ムーディーズは10日、「韓国企業の業績と信用度悪化傾向」と題するリポートで、同社が信用格付けを発表している韓国の非金融分野の政府系企業27社のうち19社について、今年上半期の業績悪化で信用格付けが否定的に調整される可能性があると表明した。

ムーディーズのチーフアナリスト、ユ・ワンヒ氏は「半導体、石油精製、石油化学、鉄鋼など景気による変動性が高い産業に属する企業が需要不振と業況悪化に直面している」とした上で、「米中の貿易対立で輸出依存度が高い企業が持続的にマイナス影響を受ける」と指摘した。

実際にムーディーズは最近、SKハイニックス、イーマート、SKイノベーション、SK綜合科学、LG化学の格付け見通しを「ネガティブ（否定的）」に引き下げた。

　ムーディーズに先立ち、S&Pも7月、韓国の看板企業の信用格付け下方修正を警告した。韓国企業を見つめる格付け会社の疑念が強まる理由は、米中貿易戦争と韓日の貿易対立、世界的な景気鈍化などが重なり、不確実性が高まっているためだ。

李起勲（イ・ギフン）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版 ：２０１９：９・１１